XRP(リップル)とは?

リップルは、国や通貨の違いを越えて価値を素早く移動することを目的に開発された暗号資産です。
正式には、暗号資産をXRP、XRPが動作するブロックチェーンをXRP Ledger、関連する決済サービスを開発する企業をRippleと呼びます。
XRPは、個人間の送金だけでなく、異なる通貨を交換する際の橋渡し、取引手数料、XRP Ledger上のサービス利用などに使われます。
「リップル」という名称は広く使われていますが、保有・送金する暗号資産の正式な名称はXRPです。
この記事では、XRP Ledgerの仕組み、XRPの用途、送金速度、コンセンサス、対応ウォレット、メリット・デメリットについて解説します。
リップルとは?

リップルは、XRP Ledger上で発行された暗号資産XRPを指す通称であり、素早く低コストな価値移転を目的に利用されています。
XRP Ledgerは、David Schwartz、Jed McCaleb、Arthur Brittoによって開発され、2012年6月に稼働を開始しました。
その後、Chris Larsenらが加わり、現在のRippleにつながる企業が設立されています。
XRP Ledgerの開始時に、1000億XRPがまとめて作成されました。
BitcoinやEthereumのように、ブロック生成の報酬として新しいXRPが継続的に発行される仕組みではありません。
XRP Ledgerでは、マイニングやステーキングの代わりに、複数のバリデータが取引の順序と結果について合意します。
通常は数秒ごとに新しいレジャーが確定し、確定後の取引結果が共有されます。
XRPは、XRP Ledger上の送金手数料として使用されるほか、異なる通貨やトークンを交換する際の橋渡し資産としても利用できます。
XRP LedgerとRippleは同じものではありません。
Rippleは決済、カストディ、ステーブルコインなどのサービスを開発する企業であり、XRP Ledgerの開発や普及にも関わっています。
一方、XRP Ledgerは、世界各地のサーバーとバリデータによって運用される公開ネットワークです。
Rippleだけが取引を承認したり、利用者のXRPを直接移動したりする仕組みではありません。
各サーバーは、信頼するバリデータをまとめたリストを設定し、その中で十分な割合のバリデータが同じ結果へ合意した場合にレジャーを確定します。
プロトコルの変更は、ソフトウェアへ実装された後、バリデータによる投票を経て有効化されます。
原則として、80%を超える支持が2週間継続しなければ、取引処理に影響する変更は有効になりません。
RippleはXRP Ledgerの重要な参加者ですが、XRP Ledgerそのものを単独で所有・管理しているわけではありません。
信頼性を判断する際は、Rippleの事業だけでなく、バリデータの分散、サーバーソフトウェアの更新状況、修正案の投票状況も確認する必要があります。
以下に、リップル(XRP)の基本情報を一覧表でまとめました。
| 名前 | エックスアールピー(XRP) |
|---|---|
| 単位 | XRP |
| 最高発行枚数 | 100,000,000,000 XRP |
| 使用開始日 | 2012年6月 |
| 作成者 | David Schwartz、Jed McCaleb、Arthur Britto |
| コンセンサスアルゴリズム | XRP Ledger Consensus Protocol |
| 主な用途 | 送金、決済、通貨間の橋渡し、取引手数料、DEXでの交換 |
| スマートコントラクト対応 | 標準機能に対応、汎用EVMはXRPL EVM Sidechainで対応 |
| チェーンの名称 | XRP Ledger Mainnet |
| 公式サイト | XRP Ledger公式サイト |
XRP、XRP Ledger、Rippleは役割が異なります。
混同しやすい3つの名称を以下に整理しました。
| 名称 | 分類 | 主な役割 |
|---|---|---|
| XRP | 暗号資産 | 送金、手数料、交換時の橋渡しに使われる |
| XRP Ledger | ブロックチェーン | XRPやトークンの取引を記録・検証する |
| Ripple | 企業 | 決済やカストディなどの法人向けサービスを提供する |
リップルの特徴

XRP Ledgerは、国際送金を含む価値移転を効率化するため、短い決済時間、少額の手数料、組み込み型の取引機能を備えています。
ここでは、XRPとXRP Ledgerの主な特徴を解説します。
数秒で取引結果が確定する
XRP Ledgerでは、通常3〜5秒程度で新しいレジャーが確定します。
利用者が取引を送信すると、ネットワーク上のサーバーが署名、残高、送金条件などを確認します。
バリデータが取引の順序と処理結果へ合意すると、その結果が確定済みのレジャーへ記録されます。
レジャー(取引結果をまとめた台帳)は、一定期間の取引とネットワークの状態を記録したものです。
取引所でXRPを受け取る場合は、XRP Ledger上で取引が確定していても、取引所側の確認処理が終わるまで残高へ反映されないことがあります。
マイニングを使わずに取引へ合意する
XRP Ledgerでは、計算競争を行うProof of Workや、資産を預けてブロックを提案するProof of Stakeを使用していません。
ネットワーク上のバリデータが、次のレジャーへ含める取引と、その処理結果について繰り返し提案を交換します。
各サーバーは、信頼するバリデータをまとめたUNL(信頼する検証者の一覧)を設定します。
十分な割合のバリデータが同じ結果へ合意すると、サーバーはそのレジャーを確定済みとして扱います。
バリデータは、新しいXRPを報酬として受け取りません。
マイニング報酬を目的とした計算競争がないため、専用の採掘機器を使ってXRPを増やすこともできません。
XRP Ledgerの方式をPoWやPoSと比較して整理したい場合は、仮想通貨で取引結果へ合意する仕組みと、代表的な承認方式の違いを解説した記事も参考になります。
1000億XRPが最初に発行されている
XRP Ledgerが開始された2012年に、1000億XRPがまとめて作成されました。
その後、ブロック報酬やステーキング報酬として新しいXRPが発行されることはありません。
XRP Ledgerの取引手数料として支払われたXRPは、バリデータやRippleへ渡るのではなく、ネットワーク上から永久に削除されます。
そのため、XRPの総量は増加せず、取引が行われるたびに少しずつ減少します。
発行上限が固定されていても、XRPの価格上昇が保証されるわけではありません。
市場価格は、需要、流動性、規制、Rippleの事業、暗号資産市場全体などの影響を受けます。
少額の取引手数料をXRPで支払う
XRP Ledgerで取引を送信する際は、少額のXRPを取引手数料として支払います。
標準的な取引の最低手数料は、通常0.00001 XRPです。
ネットワークや接続先サーバーが混雑している場合は、必要な手数料が一時的に上昇することがあります。
取引手数料は、運営者やバリデータへの報酬ではありません。
支払われたXRPはバーンされ、再び流通することはありません。
この手数料には、ネットワークへ大量の不要な取引を送るスパム行為の負担を増やす役割があります。
誤って必要以上に高い手数料を指定して署名すると、指定した分がそのまま削除される可能性があります。
ウォレットが提示する手数料を確認してから取引を承認しましょう。
アカウントの維持に準備金が必要になる
XRP Ledger上で新しいアカウントを有効にするには、一定量のXRPを入金する必要があります。
この最低保有量は、ベース準備金(口座維持に必要な残高)と呼ばれます。
2026年8月時点のメインネットでは、1 XRPが基準となっています。
トークンの受取設定、売買注文、署名者リストなどのデータを追加すると、所有するオブジェクトに応じて追加準備金が必要になる場合があります。
準備金として扱われるXRPは通常の送金に使えませんが、アカウントを削除するなどの条件を満たせば、一部を回収できます。
準備金の額は固定ではなく、バリデータによる手数料投票で変更される可能性があります。
異なる資産の橋渡しにXRPを利用できる
XRPは、送金元と送金先で使用する通貨が異なる場合に、交換を仲介する橋渡し資産として利用できます。
たとえば、送金元で保有する資産をXRPへ交換し、XRPを送金した後、送金先が受け取りたい資産へ交換する流れです。
XRP Ledgerでは、利用可能な注文を確認し、直接交換するよりXRPを経由した方が有利な場合に、XRPを使った交換経路を利用できます。
ただし、実際に有利な価格で交換できるかは、取引する資産の流動性や注文状況によって異なります。
XRPを橋渡しに使用できることと、すべてのRippleの決済サービスで必ずXRPが使われることは同じではありません。
分散型取引所を標準機能として備えている
XRP Ledgerには、XRPや発行されたトークンを交換できる分散型取引所が組み込まれています。
利用者は、希望する価格と数量を指定した売買注文を作成できます。
条件が合う注文がある場合は、レジャーの処理中に取引が成立します。
XRP LedgerのDEX(台帳内で資産を交換する機能)は、個別のアプリが保有する注文台帳ではなく、ネットワーク共通の注文情報を利用します。
XRP Ledger上では、誰でも同じ通貨コードを使ったトークンを発行できるため、通貨記号だけでは正しい資産か判断できません。
トークンを購入する前に、発行者のアドレス、公式情報、凍結や回収に関する設定を確認する必要があります。
AMMでトークン交換に流動性を提供できる
XRP LedgerのDEXでは、売買注文に加えて、自動マーケットメーカーを利用した資産交換にも対応しています。
AMM(数式で交換価格を決める仕組み)は、2種類の資産をプールへ預け、保有量の比率に応じて交換価格を決めます。
利用者がプールへ資産を提供すると、その持分を表すLPトークンを受け取ります。
LPトークンを返却すると、プール内の資産と手数料収入の一部を受け取れます。
一方、預けた2種類の資産の価格が大きく変動すると、単純に保有していた場合より受取額が少なくなる可能性があります。
発行者を確認せずにトークンを預けると、価値のない資産や換金しにくい資産を保有するリスクもあります。
トークンをスマートコントラクトなしで発行できる
XRP Ledgerでは、ステーブルコイン、ポイント、証券化された資産などを表すトークンを発行できます。
一般的な代替可能トークンは、発行者と保有者の間にトラストライン(特定資産の受取設定)を作成して管理します。
発行者は、保有者の認可、送金手数料、資産の凍結、条件に応じた回収などの機能を設定できます。
これらの機能は、規制対応が必要なステーブルコインや現実資産のトークン化に利用できます。
ただし、発行者に凍結や回収の権限がある資産は、XRPのように発行者が存在しない資産とは管理方法が異なります。
XRP Ledger上で発行される資産とXRPの違いを整理したい場合は、トークンの仕組みや暗号資産との違い、発行後の役割を解説した記事も参考になります。
条件付き送金や少額決済の機能を備えている
XRP Ledgerには、通常の送金以外にも、用途に応じた決済機能が用意されています。
エスクローでは、指定した時刻や暗号学的な条件を満たすまでXRPをロックできます。
ペイメントチャネルでは、複数回の少額支払いをレジャーへ毎回記録せず、後からまとめて精算できます。
また、小切手に似たChecks機能では、受取人が指定された上限の範囲で資産を受け取る処理を行えます。
これらは、支払い時期、取引回数、受取人の操作などに応じて使い分ける機能です。
一般的な個人送金では、通常のPayment取引が基本となります。
汎用スマートコントラクトは別の環境で拡張している
XRP Ledgerのメインネットには、トークン発行、DEX、AMM、エスクローなどの標準機能が組み込まれています。
一方、Ethereumのように任意のプログラムを自由に配置する汎用スマートコントラクトは、従来のメインネット機能には含まれていません。
2025年には、Ethereum Virtual Machineに対応するXRPL EVM Sidechainのメインネットが公開されました。
XRPL EVM SidechainはXRP Ledgerとは別のブロックチェーンであり、Solidity、MetaMask、Ethereum向けの開発ツールを利用できます。
XRPは、サイドチェーン上の取引手数料にも使われます。
XRP Ledgerとの間で資産を移動する際はブリッジを利用するため、ブリッジ、サイドチェーンのバリデータ、スマートコントラクトなどの追加リスクがあります。
他通貨との比較

この通貨の特徴をより深く理解するために、異なる通貨である リップル(XRP)、ステラルーメン(XLM)、ゼム(XEM) と比較してみましょう。それぞれの将来性や価格変動の傾向、初心者への適性を5段階で評価しています。興味のある通貨があれば、各リンクから詳しい辞書ページもあわせてご覧ください。
※この比較表は、2026年時点での情報や市場状況をもとに、初心者の方にもわかりやすく評価したものです。実際の投資判断は、ご自身の目的やリスク許容度に応じて行ってください。
リップルの利用シーン

XRPは、個人間送金や資産保有だけでなく、通貨間の交換、国際決済、トークン発行、分散型取引所などに利用できます。
個人と企業・プロジェクトでは利用目的が異なるため、それぞれの代表的な利用シーンを整理します。
個人での利用シーン
個人は、暗号資産取引所でXRPを売買するほか、自分のウォレットへ送金し、XRP Ledger上の機能を利用できます。
XRPを保有・送金する
XRPは、XRP Ledgerに対応した取引所やウォレット間で送受信できます。
取引が数秒程度で確定し、通常のネットワーク手数料も少額であるため、ウォレット間の資産移動に利用しやすい点が特徴です。
ただし、取引所から送金する場合は、XRP Ledgerの手数料とは別に、取引所が出金手数料を設定している場合があります。
XRPの市場価格は変動するため、送金中や保有中に法定通貨換算の価値が変わる可能性があります。
トークン交換やXRP Ledger上のサービスを利用する
対応ウォレットを使うと、XRP LedgerのDEXでXRPとトークンを交換したり、AMMへ流動性を提供したりできます。
NFT、ドメイン、トークン化された資産など、XRP Ledger上で発行されたデジタル資産を保有することも可能です。
ただし、XRP Ledger上に存在することだけで、資産の価値や発行者の信用が保証されるわけではありません。
購入前には、発行者のアドレス、公式サイト、流動性、凍結・回収機能の有無などを確認する必要があります。
XRPをレンディングで運用する
長期保有するXRPは、レンディングサービスへ貸し出して貸借料を受け取る方法でも活用できます。
XRPがレンディングに向いているかをBTCやETHなどと比較したい場合は、仮想通貨レンディングに向いている通貨は?BTC・XRP・ETH・ステーブルコインを比較で解説しています。 実際にXRPを貸し出せるサービスを比較したい場合は、仮想通貨レンディングおすすめ8社を比較|金利・対応通貨・返還条件で選ぶも参考にしてください。
企業やプロジェクトでの利用シーン
企業や開発プロジェクトは、国際送金、決済、資産のトークン化、取引市場の構築などにXRP Ledgerを利用できます。
国際送金や通貨交換へ利用する
国際送金では、送金元と送金先で異なる通貨を利用するため、途中で通貨交換が必要になることがあります。
XRPに十分な流動性がある場合は、送金元の通貨をXRPへ交換し、送金後に受取側の通貨へ交換する橋渡し資産として利用できます。
事前に複数の国の口座へ資金を置く負担を軽減できる可能性がありますが、利用できる取引所、規制、流動性などの条件に左右されます。
Rippleの決済サービスを利用する場合でも、契約内容や送金経路によってXRPを使用するかどうかは異なります。
ステーブルコインや現実資産をトークン化する
XRP Ledgerでは、法定通貨に連動するステーブルコイン、債券、不動産持分、会員権などを表すトークンを発行できます。
発行者は、保有者の認可、資産の凍結、回収、送金手数料などを設定できます。
発行した資産は、XRP Ledgerに組み込まれたDEXやAMMで取引できる場合があります。
一方、現実資産をトークン化しても、権利関係や償還義務が自動的に保証されるわけではありません。
発行者の信用、保管資産、法的な権利、監査体制を整える必要があります。
リップルの管理方法と対応ウォレット

XRPは、暗号資産取引所で管理する方法と、自分で秘密鍵を管理するウォレットへ送金する方法があります。
取引所で管理すると売買や日本円への交換を行いやすい一方、秘密鍵は取引所側が管理します。
自分のウォレットへ送金するとXRP LedgerのDEXやトークンを利用できますが、秘密鍵や送金先を自分で管理する必要があります。
XRPに対応した主なウォレット
以下は、XRPに対応している代表的なウォレットと、それぞれの特徴です。
| ウォレット名 | 種類 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Xaman | スマートフォンアプリ | XRP Ledgerに特化し、XRPやトークン、DEX、各種サービスを利用できる |
| Ledger | ハードウェアウォレット | 秘密鍵を専用端末内で管理し、XRPの送受信に利用できる |
| Trust Wallet | スマートフォンアプリ | XRPを含む複数の暗号資産を一つのアプリで管理できる |
Xamanは、XRP Ledger上のアカウント管理やトークン、DEX、各種アプリとの接続に対応しています。
Ledgerは、秘密鍵をインターネットへ接続する端末から分離し、長期保管へ利用できます。
複数通貨対応ウォレットではXRPを送受信できても、XRP Ledger上のすべてのトークンやDEX機能を利用できるとは限りません。
利用目的に応じたウォレットの利点
XRPを頻繁に売買する場合は、対応する暗号資産取引所で管理すると、日本円との交換や注文を行いやすくなります。
XRP Ledger上のDEX、AMM、トークン、NFTなどを利用する場合は、XamanのようなXRP Ledger対応ウォレットが選択肢になります。
XRPを含む複数の暗号資産を一つの画面で確認したい場合は、複数通貨へ対応するソフトウェアウォレットを利用できます。
長期間動かさないXRPや高額なXRPを自分で管理する場合は、Ledgerなどのハードウェアウォレットが候補になります。
売買用は取引所、XRP Ledgerのサービス利用分はソフトウェアウォレット、長期保管分はハードウェアウォレットというように、目的別に分ける方法もあります。
保管期間や利用頻度に合った管理方法を選ぶ際は、ハードウォレットとソフトウォレットの安全性・使いやすさを比較した記事も参考になります。
ウォレット利用時の注意点
XRPを送金する際は、秘密鍵の管理だけでなく、送金先アドレス、Destination Tag、準備金を確認する必要があります。
特に注意したい点は以下のとおりです。
- シードフレーズや秘密鍵を他人へ教えない
- 送金先アドレスの先頭と末尾を確認する
- 取引所が指定するDestination Tagを入力する
- 初めて利用する送金先では少額で着金を確認する
- アカウントに必要な準備金を考慮する
取引所は、複数の利用者への入金を一つのXRP Ledgerアドレスで受け付ける場合があります。
その際、利用者を識別するためにDestination Tag(入金先を識別する番号)が指定されます。
必要なDestination Tagを入力せずに送金すると、XRP Ledger上では着金していても、自分の取引所口座へ自動反映されない可能性があります。
誤送金した場合は、受取先の取引所へ取引ハッシュなどを提出し、個別に調査を依頼する必要があります。
必ず復旧できるとは限らず、手数料や時間がかかる場合もあります。
また、自分で作成したXRP Ledgerアカウントには準備金が必要です。
表示残高のすべてを送金できるとは限らないため、送金可能額をウォレットで確認してください。
リップルのメリット

XRPには、短時間で取引を確定できることや、少額の手数料で価値を移転できることなどのメリットがあります。
主なメリットは以下のとおりです。
- 数秒程度で取引結果が確定する
- 通常の取引手数料が少額に設定されている
- 異なる通貨やトークンの橋渡しに利用できる
- DEXやトークン発行機能が標準で備わっている
- マイニング設備を必要としない
数秒程度で取引結果が確定する
XRP Ledgerでは、通常数秒ごとに新しいレジャーが確定します。
国や銀行の営業時間にかかわらず、ネットワークが稼働していれば取引を送信できます。
資産移動後に次の取引を行うまでの待ち時間を短くしやすいため、送金、取引所間の資産移動、決済などに利用できます。
ただし、取引所への入金反映時間は、XRP Ledgerの確定時間だけでなく、取引所側の処理にも左右されます。
通常の取引手数料が少額に設定されている
XRP Ledgerの標準的な取引では、通常0.00001 XRP程度が最低手数料となります。
手数料は送金距離や送金額に比例するものではないため、高額送金でもネットワーク手数料が大きく増えるとは限りません。
少額決済や複数回の資産移動にも利用しやすい設計です。
ただし、取引所の出金手数料、トークン発行者の送金手数料、資産交換時の価格差は別に発生する場合があります。
異なる通貨やトークンの橋渡しに利用できる
XRPは、直接交換しにくい2種類の資産の間に入り、交換経路を作るために利用できます。
XRP LedgerのDEXでは、直接の通貨ペアだけでなく、XRPを経由した方が有利な注文がある場合に、その流動性を利用できます。
国際送金や取引所間の資金移動では、事前に複数の通貨を保有する負担を減らせる可能性があります。
実際の交換効率は、XRPと対象通貨の流動性や市場価格によって変化します。
DEXやトークン発行機能が標準で備わっている
XRP Ledgerでは、外部のスマートコントラクトを配置しなくても、トークン発行や売買注文を利用できます。
発行したトークンは、XRPや別のトークンとの取引市場を作り、DEXやAMMで交換できます。
エスクロー、ペイメントチャネル、NFTなどもプロトコルの標準機能として利用できます。
標準化された機能を利用することで、開発者が基本的な取引処理を一から実装する負担を抑えられます。
マイニング設備を必要としない
XRP Ledgerは、計算競争によってブロックを作るProof of Workを採用していません。
ネットワークへ参加するために、暗号資産の採掘へ特化した機器を用意する必要はありません。
バリデータは、新規発行されるXRPや取引手数料を報酬として受け取らず、ネットワークの合意形成へ参加します。
一方、報酬がないため、バリデータ運用の費用は企業、団体、個人などがそれぞれ負担する必要があります。
リップルの注意点・リスク

XRPは送金性能に強みを持つ一方、Rippleとの混同、保有量の偏り、準備金、Destination Tagなどの注意点があります。
主なデメリットは以下のとおりです。
- Rippleの事業や保有XRPの影響を受ける可能性がある
- バリデータの信頼関係を前提とした合意方式である
- アカウントの利用に準備金が必要になる
- Destination Tagの入力ミスで入金が反映されない場合がある
- メインネットの汎用プログラム機能が限られている
Rippleの事業や保有XRPの影響を受ける可能性がある
XRP LedgerはRippleとは別の公開ネットワークですが、RippleはXRPを保有し、XRPを活用するサービスを開発しています。
そのため、Rippleの事業、提携、XRPの販売方針、規制対応などが、XRP市場の評価へ影響する可能性があります。
Rippleが保有するXRPの多くは、一定の条件に基づくエスクローで管理されています。
エスクローから利用可能になったXRPがすべて市場で売却されるわけではありませんが、供給への影響を気にする投資家もいます。
XRPを判断する際は、XRP Ledgerの利用状況とRippleの企業活動を分けて確認する必要があります。
バリデータの信頼関係を前提とした合意方式である
XRP Ledgerでは、各サーバーが信頼するバリデータを選び、その合意結果を基準としてレジャーを確定します。
信頼するバリデータの大部分が誤った結果へ合意すると、正常な取引処理に影響する可能性があります。
一方、バリデータの意見が大きく分かれた場合は、不正なレジャーを確定するより、ネットワークの進行を一時停止する設計です。
ネットワークの健全性を判断する際は、バリデータの数だけでなく、運営主体、地域、使用するサーバー、UNLの構成なども重要です。
アカウントの利用に準備金が必要になる
自分でXRP Ledgerアカウントを作成するには、最低残高として一定量のXRPが必要です。
トラストライン、売買注文、署名者リストなどを追加すると、必要な準備金が増える場合があります。
ウォレットへ表示される残高のうち、準備金に相当する部分は通常の送金に利用できません。
準備金はスパムによるアカウントやデータの大量作成を防ぐための仕組みですが、少額利用者にとっては資金効率を下げる要因になります。
Destination Tagの入力ミスで入金が反映されない場合がある
取引所へXRPを送金する場合は、共通の入金アドレスと利用者ごとのDestination Tagが指定されることがあります。
アドレスが正しくても、Destination Tagを入力し忘れたり、別の番号を入力したりすると、自分の口座へ自動反映されない可能性があります。
XRP Ledger上の取引を取り消して、送金前の状態へ戻すことはできません。
復旧できるかどうかは受取先の取引所に依存するため、送金確認画面でアドレスとDestination Tagの両方を確認する必要があります。
メインネットの汎用プログラム機能が限られている
XRP Ledgerのメインネットには、送金、トークン、DEX、AMM、エスクローなどの標準機能があります。
一方、Ethereumのように、開発者が任意のスマートコントラクトを自由に配置する機能は限定されています。
複雑なDeFiやゲームを構築する場合は、XRPL EVM Sidechainなどの別ネットワークを利用する選択肢があります。
サイドチェーンを利用すると機能は増えますが、ブリッジ、異なるコンセンサス、ウォレット設定、スマートコントラクトなどのリスクも追加されます。
現在の状況と今後の展望

2026年8月時点のXRP Ledgerでは、決済機能に加えて、DEX、AMM、NFT、現実資産のトークン化、機関向け取引機能などの開発が進められています。
2025年6月には、XRPL EVM Sidechainのメインネットが公開されました。
Solidity、MetaMask、Ethereum向けの開発ツールを利用し、XRPを取引手数料としてスマートコントラクトを実行できます。
ただし、XRPL EVM SidechainはXRP Ledgerのメインネットと同じネットワークではありません。
XRP Ledgerとの資産移動にはブリッジを使用するため、接続先、手数料、対応ウォレット、ブリッジの安全性を確認する必要があります。
XRP Ledgerのメインネットでは、Multi-Purpose Token、許可型DEX、許可型ドメイン、単一資産Vault、レンディング機能など、機関投資家や現実資産を想定した機能の開発・改善が進められています。
2026年6月には、XRP Ledgerの基準サーバーソフトウェアであるxrpld 3.2.0が公開されました。
この更新では、サーバー名称の変更、内部構造の整理、Vault、レンディング、許可型DEX、トークン機能などに関する修正が追加されています。
新しい機能がサーバーソフトウェアへ実装されても、すぐにXRP Ledgerのメインネットで利用できるとは限りません。
取引処理へ影響する機能はAmendmentとして提案され、バリデータから80%を超える支持を2週間維持した後に有効化されます。
また、2026年には一部の新機能で重大な不具合が見つかり、関連するAmendmentが無効化される事例もありました。
開発版への実装、バリデータによる投票、メインネットでの有効化は、それぞれ別の段階です。
新機能を紹介する際は、提案中、投票中、有効化済みのどの状態なのかを確認する必要があります。
米国では、SECとRippleの訴訟に関する双方の控訴が2025年8月に取り下げられ、地方裁判所の最終判決が維持されました。
これにより訴訟は終了しましたが、Rippleによる機関投資家向けの直接販売には、引き続き証券法上の制約が関係します。
今後は、国際送金だけでなく、ステーブルコイン、債券、不動産などのトークン化、機関向けDEX、レンディング、クロスチェーン利用を拡大できるかが注目点です。
一方、機関向け機能が増えるほど、発行者権限、本人確認、資産の凍結・回収、ブリッジ、スマートコントラクトなど、XRPそのものとは異なるリスクも増えます。
XRPの今後を判断する際は、市場価格だけでなく、XRP Ledgerの取引量、DEXやAMMの流動性、発行資産の利用状況、バリデータの分散、Amendmentの有効化状況、Rippleの事業展開を確認しましょう。
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